カトリーヌ・アルレー週間。

 たまには本の話など。

 ここの所、カトリーヌ・アルレーを読んでました。
 前に「黒頭巾の孤島」をたまたま読んで、面白いと思ってた作家。
 夏休みだったかな?、某書店に行ったら、古書の絶版本コーナーみたいのが展開されてて、しかも3冊買ったら1冊タダ!とかいうのだったので・・・つい・・・
 最初はE.S.ガードナーの「ペリー・メイスン」シリーズを買おうかと思ったのだけど、文庫のみでポケミスは無くて。東京創元推理文庫のガードナーを見てたら、アルレーが目に入りまして・・・
 並んでいたのが4冊だけだったので、その4冊を手にしました。
 「犯罪は王侯の楽しみ」「地獄でなぜ悪い」「共犯同盟」「アラーム!」この順番で読んでいて、今日「アラーム!」読み終わった。

 悪女を書くのが上手いと言われているらしいのですが、悪女というよりはこの人の書く悪い奴は自分自身の欲望に忠実なだけの気がする。そして悪い奴はそれ相応の報いを何らかの形で受けるのが、良いところかも。
 ちなみに読み終わった中で一番酷い終わり方は「共犯同盟」
 嫌な奴でもその終わり方は・・・(苦笑)
 面白かったのは「地獄でなぜ悪い」
 脱獄犯に主人公もその婚約者(男)も惹かれまくってしまうところとか、変な三角関係っぽくて良いです(謎)
 悪い奴が逃げおおせる「犯罪は王侯の楽しみ」はまあ良くあるオチ。だけど途中経過が最後に生きて来るので、なるほどなあって納得出来ます。
 それは他の作品でも、こまごました動きがちゃんと納得できるところに繋がっていくところが良い。伏線とまではいかないけど、不要な動きを実はさせてないところが良い。
 あと、話への引き込み方が秀逸だと思います。
 どれも読み始めて、2,3ページ目くらいでもう事件が始まるの。だらだら状況を説明するより先に事件に巻き込まれていくので、気が付くとかなり読み進めてる。
 最近の有栖川先生の本は、長編でなかなか事件が起きないから、少し見習って欲しいくらい(笑) 続きを読む>>