寂しがり。

 何をするのも一人で平気。
 遊ぶのも、ご飯食べるのも、旅行も、一人で平気。
 寂しくなんかないし、冒険みたいで楽しい。
 時には誰かと一緒も面白いけれど、基本一人の方が楽。
 それは強がりなんかじゃないから、自分は寂しがりじゃないと思ってた。

 でも、違うのかもしれない。
 文庫版「女王国の城」をつい最近再読しましたが、作中でアリスが「いつも寂しい」「寂しくないのは忘れている時だけ」というような話をしている。
 訳もなく寂しく、その隙間は埋まることなく、ただ誰かと一緒にいると忘れているから寂しくないだけ。
 「女王国の城」を初めて読んだ時、その下りがあまりに切なく、理解出来るような気がした。
 そして、数年経って、再び納得している。
 自分の寂しさや悲しみの根元はそれなのだと。
 きっと人が友達と連むのも、恋人が欲しくなるのも、根本的な寂しさのせい。
 悲しくなるのは寂しさを埋められないから。
 自分の中の寂しさに気付いてしまって、最近寂しくなることが多い。 続きを読む>>