「仁淀川」良かった。

 数日前に、宮尾登美子の「仁淀川」を読み終わりました。
 読みながら何度も号泣したんだけど、綾子に感情移入しすぎというか、自分を重ねていたようです。
 我が儘で依存心が強く、臆病なのに変なところは鈍感で、実力もないのに自分は何でも出来ると思ってる。
 自分とそっくりな部分のある綾子が心を痛めたら、当然西村さんにも同じような痛みが感じられるのは当然と言えば当然。同じ感覚なら、痛さを感じる部分も一緒。
 母親喜和の死で受けた綾子の呆然とした感じや、どうしようもない悲しさは本当に辛かった。
 ただ、その箇所を読みながら頭にあったのは親ではなく、好きな人の事だけど。
 それ故に号泣に拍車が掛かったんだけどさ・・・
 出来たら好きな人を失いたくはないし、出来たら彼より先に死にたい。
 綾子は両親を失ってから強くなったけれど、西村さんはたぶんそれに耐えられないから。綾子よりももっと打たれ弱いと思います。
 
 西村さんは長生きする予定なので(笑)それよりも長生きして貰おうと思ってる。それで自分が先に死んだら、ちょっとでいいから泣いて貰いたい、とも考えてたりします。
 だけどあの人、西村さんがいなくなったら泣くかなぁ・・・微妙だなあ(苦笑) 続きを読む>>