懐かしい「ティー・パーティー」シリーズ。

 この間実家でノートを発掘した時、一緒に古い本も持って帰って来た。
 で、久々に読んだらあまりに荒唐無稽、しかし面白いので立て続けに読んでます。
 読んでいるのは皆川ゆか「ティー・パーティー」シリーズ。
 最初の2冊を小学校の時の親友に借りて以降、ずっと読んでいた作家さんですが、この10年程は「ガンダム」関係の仕事ばかりされていたようで、オリジナルの小説も殆ど書いていないみたい。ずっと公式サイトも更新されていなかったのですが、さっき覗いたら再開されていて、しかも改名してるし!(字面だけだけど)
 うーん、何だかちょっと寂しい・・・

 読み返している小説は「ティーンズハート」のシリーズなので、今読むとかなり平仮名が多い。
 恋愛モノが大半の「ティーンズハート」において超常現象だったりSFだったり転生だったりを描いている。今で言うならライトファンタジー。こういうネタは現在ではそう珍しくもないかも知れないが、それでもかなりの情報が詰め込まれていることに、読み返して吃驚。
 ちなみに西村さんが生まれて初めて結界だの安倍晴明だの式神だのを知ったのはこの小説。
 本来カタカナの単語も、あえて登場人物の台詞に組み込んでひらがなで発音させているのは、ターゲットの小中高生が取っつきやすいようにと言うおそらく作者の工夫。

 以前、一度だけ某イベントで皆川ゆかさんご本人とお話したことがあります。
 その時「ティー・パーティー」の次のシリーズ「運命のタロット」が波に乗ってきていた頃だったのだけど、「ホワイトハート」も既に創刊されていたので、「『ホワイトハート』で出された方が、読者層も合って良かったのでは?」(実際「ホワイトハート」に移った作家もいた)と尋ねてみたのです。そしたらね、それでは意味がない、「ホワイトハート」には他に似たようなものを書ける作家がいて、そういう作家がいない「ティーンズハート」だから意味がある、といったことを言われました(詳しい台詞は流石に覚えてないんだけど)
 なんかその気概に感激したし、確かにそうだと思ったから、余計にもっと色んな人に読んで欲しかった。
 実際はティーンズハートは先細りし、廃刊になってしまいましたが、今読んでも全然遜色ない話ばかりなので、もっと読まれて良い作家だと思ってます。

 改名は新刊が出たのが機のようですが、今までのライトノベルとは違う方向に行かれたようで、この方の性格や文章から行くとそっちの方が良いのかも。
 近いうちに読んでみようかなあ。 続きを読む>>