西村さんの独り言

　音楽劇「最高はひとつじゃない」を観に行って来ました。
　平日、しかも月末月初の14時と19時の計4回という公演回数。チケット代が9,500円（！）とバカ高い・・・でも、KREVAさんが音楽監督で、特別出演もするっていうからさー。
　ええ、「最高はひとつじゃない」はKREVAさんの曲の歌詞であり、パフォーマンスに関して、いつも言っている言葉。
　正直あまり期待せず、ちょこっとKREVAさんを見られたらいいかなーって思って行ったのです。

　しかーし！
　特別出演は特別出演でも、かなりの頻度で出まくり。歌も歌いまくり。カーテンコールの時に言ってましたが、全部で22曲歌ってるらしい。ライブ並みの曲数。
　何より舞台近い！600人収容の劇場は肉眼でハッキリ表情が見えるのでした。何て贅沢。

　肝心の内容ですが、オムニバス形式の3つの話が何度か舞台転換をしながらの2幕構成。
　話の途中、KREVAさんの楽曲が入り込んでダンスと歌い上げられるのはミュージカルっぽい。けれどミュージカルと違うのは、既存の曲をそのまま（フルコーラス）当てはめていることで、舞台のために歌詞を変えることも殆どない（一人称を「俺」→「私」に程度）
　だからあくまでもこれは音楽劇であり、結末もKREVAの曲によってもたらされる。
　前向きだけどアクの強いKREVAなので、無理やり詰め込んだ感は拭えないけれど、それでも新しい演劇の形だなと感じられて、面白かった。
　この舞台のために書き下した新曲も良かったし、満足。

　その他、良かった点、悪かった点。
　良かった点
　舞台が近い、表情が見やすい、椅子が座りやすい。
　休憩前の第1幕の終わりに、mummy-D登場。「中盤戦」歌ってくれた。
　「ファンキーグラマラス」も歌ってくれた。
　舞台転換の回数が多いので、舞台鑑賞慣れしてない人も飽きずに見られる。
　カーテンコールでアカペラで「『クリエ』の歌」披露。歌詞を一部変えた「カモレツ」だけど。

　悪い点
　ストーリーが稚拙すぎる。中学校演劇レベル。
　ホリゾント前（後ろのスクリーンと舞台セットの隙間）をスタッフが動く姿が見えてしまうことがある。
　脇役の女性ダンサーのメイクが濃すぎる。小さい劇場なので、そこまでしなくてもよい。
　脇役の演出がきちんとされていない（表情が乏しい役者がいるなど）
　KREVAのマイク音が大きい。
　つまりは、全般的に作り込みが甘い。
　舞台転換が多いので、慌ただしく折角のそれぞれのストーリーの雰囲気が途切れがちになる。

　後は、KREVAも踊ってくれたら良かったのに、とか、着物の場面に登場するならKREVAも着物だったら良かったのに、とか。

　何はともあれ、楽しかったのは事実。